ちょっとシリアスなホタルのお話

2014年06月05日

この時期、地域おこしの一環として、ホタルまつりが各地で行われています。中には、ホタルの全く生息しない都会でのホタルイベントなどもあります。都会でのイベントは問題外としてもホタルやホタルの幼虫の放流は、しばしば美談としてマスコミなどに取り上げられがちなのですが、専門家によれば、実は結構シビアな問題が隠されているのだそうです。

先ず第一に、もともとホタルの生息していない川などにホタルを放流しても周囲が人工光で明るすぎたり、餌になるカワニナ(ゲンジボタルの場合)が生息していなかったりすると絶対に定着することはありません。

もちろん、ホタルの種類によっても流水を好むゲンジボタル、たまり水を好むヘイケボタルなど生息環境が異なるので何でも放流すれば繁殖すると言うわけではありません。

hotaru

しかし、もっと大きな危険性をはらんでいるのが、他の地域からのホタルの移入です。同じゲンジボタルでも棲む地域によって遺伝子が異なっており、別の地域から大量のホタルを持ち込むと、もともと生息していた地域固有のホタルを絶滅させてしまったり、交配によって遺伝子を攪乱させてしまう(遺伝子汚染)の恐れがあるのです。実際、全国的に知られる観光地でも、観光目的で他県から大量にホタルを移入したことにより、本来生息していたホタルを激減させてしまった例があります。

さらに、養殖で増やしたホタルには、間違った餌で育てられたものがあることも問題になっています。とりあえずホタルを増やすことだけを目的にカワニナではなくコモチカワツボなどの外来種の貝を餌にして育てられた養殖ホタルは繁殖力が弱く、それらを大量に自然界に放した結果、自然界のホタルを「駆除」する方向になってしまっているらしいのです。さらにホタルの養殖が、コモチカワツボという外来種の貝の日本各地への拡散→カワニナの減少→ホタルの減少と言う形の弊害まで引き起こしています。

ホタルの飛び交う自然環境を取り戻すには、無駄な人工光を減らしたり、水をきれいに保ったり、河岸の除草を行うと言った地道な努力が重要であって、安易にホタルを移入することが逆にホタルを減らしているかもしれないという事実も認識しておいた方が良いのでしょうね。

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